英雄の兄と落ちこぼれの妹

□弱音をこぼす
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『“忍びの地図”?』

《…を複製して改良したものだ
あれと違って蛇語で地図を開く》


そう言って渡された羊皮紙にはホグワーツの詳細な地図と誰がどこにいるかが明確に記されていた


『これって…
ヴォルやサラは大丈夫なの?』

《あっちの地図には既に細工をした
それに私自身とこの糞猫にも感知不可呪文が掛けてある
あの紙屑の場合は論外だ
ゴーストでもないゴミだからな》


物凄い扱いではあるが、とりあえず三人は大丈夫なのだろう

リアンはそう安心して地図を見る


『すごい…
ホグワーツってこんなに隠れた抜け道があるんだね』

「俺様ですら知らない場所もまだまだあるだろうな
便利なものだ…」


感心した様に言うヴォルは地図に釘付けになっていた

だがヴォルの知っていた隠し部屋や抜け道の数も膨大だった

たった一人で見つけ出したのならヴォルも十分過ぎるほどすごいとリアンは思った


《これでホグズミードに行く事も可能だ》

『…でもドラコとの約束があるからホグズミードには行かないかな
でもこの地図ありがとうね
とっても嬉しい』


まだまだ全快とは言えないリアンだったが、それでも柔らかく微笑むリアンにヴォルもサラもホッとする

酷く傷付いたリアンに少しでも喜んで欲しいと

そう思ったサラの少し早いクリスマスプレゼント

しばらくは寝込んでいたリアンも少しずつ笑顔を浮かべるようになり、一安心するヴォルとサラ

無事に快調に向かっているリアンに二人も笑みを浮かべた







2017/08/14

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