英雄の兄と落ちこぼれの妹
□幸せな勘違い
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宿題も終わり、図書館に向かうリアン
ちょうど帰って来たサラとリドルと共にリアンは自室を出る
ヴォルはまだ帰って来て居ないので部屋にご馳走を持って帰ってあげないとと考えながら歩いていると、リアンは腕を掴まれた
「リアン」
『は、ハリー…』
ニコッと微笑むハリーにリアンは息を呑むが、機嫌が良い彼を不審に思う
「別にボガードのこと怒ってないよ
だってリアンは僕が“いなくなる”のが怖いんでしょ?」
リアンはハリーが何を言っているのか理解出来なかった
それはリドルやサラも同じようで、何を言っているんだコイツと思っていた
「ボガードに変身される程リアンが僕を想ってくれてて嬉しいよ」
そう言って上機嫌にどこかへ行ったハリーにリアンは呆然と立ち竦んでいた
「あいつの頭の中は花畑かウジが湧いてるんじゃないか?」
《ある意味幸せな奴だな》
『…もう何でもいいよ』
疲れ切ってしまったリアンは図書館に向かうのを断念してそのまま大広間へと向かう
スリザリンのテーブルではホグズミードから帰って来ていたのか、ドラコがリアンに手を振って呼ぶ
「後でお土産を渡すよ」
『ありがとう』
リアンの好きなパンプキンパイや糖蜜パイ、パンプキンプリンやパンプキンケーキを取り分けて渡してくれるドラコにリアンはハリーのことなんか忘れてハロウィンを楽しんだ
だがグリフィンドールの寮の肖像画である「太った婦人」がシリウス・ブラックに襲われたという話が学校中に広がった
アズカバンの脱獄囚にとうとう難攻不落のホグワーツへの侵入を許してしまった
その事実は去年の“秘密の部屋”と同じぐらいの恐怖が生徒達に襲い掛かった
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2017/08/14
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