英雄の兄と落ちこぼれの妹
□見つけた糸口
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ハリーにクィデッチの試合があるから見に来てくれと言われたが、見にいく気のないリアンはヴォルやサラと共に部屋で実技の練習を教えて貰っていた
その最中に聞こえてきた声にリアンは杖を振る手を止める
《今度は殺す…
引き裂いて…
八つ裂きにして…》
前にも聞こえたバジリスクの声
リアンはその声にどうしたら良いか思案するが、その前にヴォルが声を掛けた
「部屋から出るな
俺様が様子を見てくる」
そう言って出て行ったヴォル
リアンは心配になるが、ヴォルを止める事が出来なかった
《彼奴なら心配ない》
『…そうだと思うけど…』
不安そうなリアンにサラは人型になる
「リアンが気にしているには彼奴だけではないのだな…」
サラの言葉にリアンはリドルの事を思い出した
一度誘拐されたリアンだったが、リドルには何か思う所があった
『一度…ゆっくり話がしたいんだけど…』
「…」
思い耽りながら呟くリアンにサラは眉を顰めた
一度誘拐した相手だというのも勿論だが、リアン自身気付いていないがリドルに魔力を奪われていたのだ
しかも普通なら死んでもおかしくない量を…
リアンの魔力は特別な為、リアン自身に問題はない
だがやはり自分を誘拐してその上、魔力を盗った相手に会いたいと言うのはどうかと思ったサラはリアンの心配が尽きないなと溜め息をついた
2014/12/17
2015/1/19誤字修正
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