英雄の兄と落ちこぼれの妹

□最悪のバレンタイン
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クリスマス休暇を終えてしばらくしてもハーマイオニーは医務室から退院出来ずに居るようだった

ヴォルやサラは当然の報いを受けただけだと切り捨て、リアンは悪い事はするべきではないと心に刻みつけた

クリスマス休暇が開けて噂も落ち着いた

今は膨大な宿題に皆必死で、噂どころではないのだ

だがジャスティンの知り合いだか友人だかのアーニー・マクラミンはそうは思っていないらしい

ピーブズも悪乗りしている始末だ

けれどの襲撃事件も落ち着きを見せ、被害者が増える事もなく、リアンは気を抜いていた

そんな時だった

ロックハートがある事を言い出したのだ


「今、この学校に必要なのは気分を盛り上げることですね
先学期の嫌な思い出を一掃しましょう!
今はこれ以上申しませんけどね、まさにこれだとう考えがあるんですよ」


ロックハートの言葉に顔を歪めたのはリアンやヴォル、サラだけではなかった

そして二月十四日

朝食の為に大広間に来たリアンはそのまま引き返したい衝動に駆られた

リアンの目に映ったのは見る影もない無残な大広間だった

壁という壁がケバケバしい大きなピンクの花で覆われ、おまけに淡いブルーの天井からはハート型の紙吹雪が舞っていたのだ







2014/12/17

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