英雄の兄と落ちこぼれの妹
□プレゼント
1ページ/6ページ
スネイプとに密かなお茶会をしてから寮に帰るリアン
部屋にはサラだけのようで、ヴォルの姿が見当たらない
リアンはベッドの上にいるサラに尋ねる
『ヴォルは?』
《何処かへ行った
それよりもリアン、大丈夫か?》
『ぼくは大丈夫だよ
ぼくよりもハリーの方がこういう状況苦手だろうから心配だけどね』
去年にハグリットのドラゴン関係でハリー達が大幅に減点された時の事を思い出したリアンは苦笑いを零す
そういえばあの時もスネイプ先生が助けてくれたっけ…
《愚兄の事なんぞ興味ない
それにしても私が生きていた頃でもパーセルマウスは珍しかったが、こんなに差別的ではなかったのだがな…
ホグワーツを寮で分けたのはある意味悪かったのかもしれん》
『仕方ないね
でもぼくは寮で分けてくれて助かってるよ
ハリーと一緒に居なくていいもん』
リアンの言葉にサラも気が楽になったのか、笑みを零した
その時、ヴォルが部屋に帰って来た
『おかえり』
《何処をほっつき歩いていたんだ愚猫
貴様がリアンと一緒に居る筈じゃなかったのか》
「うるさい愚蛇め
少し用があったのだ
それよりもリアン
また犠牲者が出たぞ」
ヴォルの言葉に凍りつくリアンとサラ
リアンは戸惑いながら詳細を尋ねた
「グリフィンドールのゴーストと、昨日決闘クラブで蛇に狙われていたジャスティンとかいうハッフルパフの生徒が石にされたらしい
そしてその側に居たのが貴様の愚兄だ
ピーブズのお陰で大騒ぎになった
貴様の愚兄は校長室に呼ばれたようだぞ」
『そう…なんだ…』
戸惑いを隠せない様子のリアンは暗い表情を浮かべていた
そんなリアンを見てヴォルは小さく溜め息をついた
「愚兄はダンブルドアがなんとかするだろう
ただ噂はどうしようもない
だがこれで貴様がスリザリンの継承者だと言われる事は減るだろうが、双子だからな…
分からんが…」
『…しばらくは落ち着いて過ごすのは諦めた方が良いだろうね』
諦め顔のリアンは苦笑いを零しながら呟いた
2014/8/15
*