甘い本C
□部屋を間違えないで。
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プレセアの寝顔に視線を釘付けにしたまま、冷や汗をかく。
夢……かな?
しかし背中は、まだジンジンと痛い。
とりあえず…現状が整理できたところで、ジーニアスの感想は。
…夢じゃない……
とりあえず部屋を出ようと、ドアノブに手をかけて、ふとジーニアスは動きを止めた。
『…ジー……ニ…ア…ス』
「!!」
思わずドアノブから手を離し、改めてプレセアの方を見る。
か、か、可愛い…でも…どうしようもないイライラ感というかムラムラ感が心に芽生える。
心臓が……かゆい……
「…もぅ…勘弁してくれ…」
プレセアの寝声が未だ耳元で響く中、ジーニアスは力なくうなだれた。
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