short
□ゆき
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「綱海くーん!」
最近雪が降ってきて
街は白くなってきた
ただそんな雪よりも
白くて綺麗な
吹雪
「何だよ吹雪、そんなに俺に会いたかったのか?」
俺が頭を撫でてやると
真っ白な肌を赤く染めた
「そんなことないよー」
べーっと舌を出す吹雪
かわいい
俺は雪のように白い
吹雪のほっぺたに
わざと音を鳴らしてキスをした
「───!!!」
さっきまでの赤い顔以上に
顔全体を真っ赤にして
走っていった
「…なれねぇなぁ」
そんな姿を見て笑う
吹雪があんな顔を見せるのは俺だけ
白いゆきを赤く染められるのは俺だけ
アイツは俺だけのゆき
fin.