めがねのりょうた君
□買ってしまった(仮)
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「おっ、爽君!帰ってきたのか。眼鏡は買えたようだな。買ってきたついでに父さんに眼鏡かけた姿見せてくれないか?」
「あぁ!!パパズルい!!ママも爽君の眼鏡姿見たいわ〜」
家に帰ってリビングに入ると、両親がテレビを正確には韓流ドラマの録画したものを見てくつろいでいた。
両親はドラマに目が釘付けで全く気がついていないように見えたが、目はドラマに釘付けのまま俺に冒頭のように話しかけてきた。
俺の両親には後ろにも目がついているのだろうか?
両親について謎ができたが眼鏡をかけることについては断る理由も無いので、かけるためケースから眼鏡を取り出した。
取り出した…取り出したんだが取り出した瞬間有り得ないことが起こった。
具体的に言うと、
@眼鏡が大きくなった。
俺よりもでかい。
眼鏡の癖に生意気だぞ。
A全体がぐにゃぐにゃ歪んでいき人っぽい形になった。
色は何とも奇怪な色だ。ワインカラーと水色と無色透明のマーブルカラーで無色透明の部分は透けてる。
眼鏡……いや、眼鏡だった何かの向こう側にいる両親が眼鏡を通して見える。
B段々と発光し始めた。
仕舞には目も開けられないほどに。
俺の目を潰す気か!!
C世間一般でいうイケメンが立っていた。
D眼鏡だったイケメンは無表情で俺を見つめていたが、何を思ったのか急に右手を軽く上げて
「やあ」
って言った。
もちろん表情は変えずに。
まあ…、色々言いたいことはあるんだが…
…とりあえず、やあってなんだよ。
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