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□鏡よ鏡、
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鏡に写る自分とは違う顔。
不本意とはいえ本来なら上がる事のない舞台に無理矢理上がった結果、正規の役者を舞台から引きずり下ろしてしまった。
それなのにあたしは、台本に従わずアドリブばかり入れて。
鏡の中の「私」があたしを睨むように見ている気がする。
どうしてあたしはここにいるの?
声には出せない問いかけ。もちろん鏡の中の「私」は答えない。
それはきっと意地悪な神様からの罰。気持ち悪い慈悲かなんかで前世の記憶といういらないお菓子のオマケを貰っても、あたしには必要ない。
ねえ神様、どうしてあたしがここにいるの?
今までが不幸なら、それに見合う幸福が貰える。否、貰う権利があるんじゃなかったの?
確かに今の私は幸福かもしれない。優しい両親と可愛い妹に囲まれて穏やかな日常を幸せに過ごしてる。
でも、あたしには、誰かを蹴落とした自分が自分じゃない世界での生活なんて、苦痛しか生まない!

ねえ神様、あたしは何か神様が怒るような事しましたか?
あたしはただ普通の生活をしていただけ。ただ、最期は不運にも交通事故で人生の幕を下ろした高校生だっただけ。
それだって、別に怨みとかも特に感じなかった。これで終わるなら仕方ない、って思ってた。
なのに、どうして?
ねえ神様、どうしてあたしはここにいるの?










鏡よ鏡、
お願いだから「あたし」の姿を映して下さい。











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本編では割とノリノリですが裏ではこんな事考えてたり。



20101002
20110221移動

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