俺の周りの奇妙な人間

□俺と噴水と見知らぬ世界
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無我夢中で走って、走って辿り付いた。
噴水の前。

寮から学園は近いといっても、歩いて15分はかかる。
その距離を全力疾走して、休みなしに来ては息が上がってしまう。

おまけに、首を絞められた後、ろくに呼吸を整えられなかったため、肺がズキズキと居たんだ。


「っえ、げほっ!」


キョウは大きく咳き込み、口と胸を抑えて其の場に座り込む。



何、された?
首絞められたっけ?

あれ? なんで?
俺なんかした?


…なんもしてなくね?
てかアレ健吾だよな?
そっくりさんじゃねぇよな?

健吾ってあんなんだっけ?
あんな眼したっけ?


「あー………。喉痛い……てか、マジ、なんなんだよ…」


殺されるかと思った…。


「なんか、無理だな…寮かえらんねぇ…
……友達んち、止めてもらうか…」


ポケットの中に手を入れ、只でさえ折れかけていた気持ちが根元から折れた。


「…まじですか………」


どこに落とした?

ポケットの中に入っている筈の携帯が無い。

…さっきのアレで落としてたら俺の人生オワタ…
いや、まだ望みを捨てるな。
きっと別の場所に落としたはずだ、…はずだ…。


キョウはため息を付き、寮へ帰るまでに行った場所へと向かった。



 
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