短い小説


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渡り廊下の大きな鏡に映る少女



それが氷帝学園七不思議の7番目の不思議



現在地…鏡の前




ゆうき『…ぴよ…帰ろ』


日吉「…あぁ、そうだな」



流石にやばいと思ったのか今度ばかりは日吉もゆうきの言葉を聞き入れた



ゆうき『……ぴよっ早く帰ろ!!』


日吉「あぁ」



2人は鏡に背を向けて歩いたはずだった

しかし何故か目の前には鏡が…



ゆうき『ぴぴぴぴよち


日吉「日吉だ」


ゆうき『そんなこといーよ!!なんか帰れないみたいだよ』


日吉「…だな」


ゆうき『な、なんでそんなに冷静なの?!!』


日吉「…まぁ、俺自身が一番望んでいた結果だから?」


ゆうき『でもさっ!本当になったら普通もっと焦るでしょ?!!』


日吉「…これでも結構焦ってる」


ゆうき『…………。もぅ、どーでも良いから帰る方法は?!』


日吉「分かったら実践してる…」



ンフフフ、見ぃつけたぁ…



ゆうき『………。』


日吉「………。」



見つけたわ



不意に聞こえてきた消え入りそうな声


声のする鏡の方を一斉に見る



ゆうき『ヒニヨガギニュ


日吉「………」



見つけた…私のわたしの…



ゆうき『ひんにゅーうぅぅ


日吉「…貧にy」



ズガシ



ゆうき『煩い!!』


「貧乳とかぺちゃぱいは特定の女の子の前で使うものじゃないわ!!」


ゆうき『そーだよ!スゴイ気にしてる子だっているんだから!』


「そうよ、一つ学習したかしら?」


日吉「あ、あぁ」

 
ゆうき『…あれ?今あたし誰と…』


ンフフ


ゆうき『…………んのぉぉぉ!!』



ガシッ



日吉「っおい!一宮」



すかさず逃走しようとしたゆうきの腕を掴む



ゆうき『キノコ…は、ははな、離してよ…』


日吉「キノコじゃない日吉だ…」



某下ネタ漫画のヅラかぶっていそうなお兄さんの台詞をパクったような言い方をしながらついでに日吉は言った



日吉「それから、お前の腕握ってるの俺じゃないから」


ゆうき『…………』



ゆうきは首をカクカクさせながら後ろを見る



逃げるなんて酷いわね






 
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