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□close to you
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ぽたり、と。

ネジの気配が遠くなったことが分かった瞬間、涙が溢れ出した。


彼女の両の目から溢れたそれは、彼が広げてくれた巻物の上に落ちる。



久々にネジとの任務だと喜んだのも束の間、いざ戦闘となればこの有り様。

ただ、足手まといになっただけ。自分は何も出来なかった。

同時に彼との実力の差だけでなく、距離すら感じさせられた。




「っ、こんな…怪我なんか、しなかったら…っ」




今頃彼と一緒に戦えていたのに。

久しぶりの実戦を見てもらって、強くなったって褒めてもらえていたかもしれないのに。



目線の先にあるのは、脚に巻かれた包帯。

じわりと血が滲み出ているところを見ると、思ったよりも傷が深いらしい。



その包帯も彼が巻いてくれたんだっけ、なんて。

やはり、彼は、遠い。




グローブで赤くなるまで目元を拭ってみても、涙は止まらなかった。








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