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□イメージはまさに君と君
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「じゃあここで解散にするか」
「お疲れ様でした!」
今回の任務で隊長だった中忍が瞬身で消えたあと。
それに続いて僕も帰ろうとしたのに、腕を掴まれてそれを阻止される。
「何です?」
「ねぇ、せっかくだからちょっとお茶してから帰ろうよ♪」
振り向けば、満面の笑みを浮かべたテンテンがいた。
こうやって笑えば、作り笑いだとは思われないのかもしれない。
「何で僕が」
特にこのあと予定は無いけど、今日は思ったよりチャクラを使いすぎて疲れたから早く帰りたい。
僕なりに迷惑そうな顔を作ったつもりだったのに、彼女は表情一つ変えなかった。
「サイと一緒に任務することなんてあんまり無いじゃない。だからこの機会にお話ししたいなあって思ったの」
…確か前に読んだ本には、こういうのを『逆ナン』って呼ぶと書いてあった気がするんだけど。
笑顔に何の陰りも感じないテンテンを見たところ、どうやらそれでは無いらしい。
確かに彼女と同じ任務をすることは滅多に無い。だから自然と話す機会も少なくなる。
少し、話すくらいならいいかもしれない。
せっかくの『仲間』が増えるチャンスだし。
「この辺りにお茶出来る場所なんてあったかな」
「私の行きつけのお店があるからそこに行きましょ!」
へぇ、この辺りにそんな店があるんだ。
あまり木ノ葉の中心街に詳しくない僕は、楽しげなテンテンの後ろをついて行くことにした。
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