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敵との戦闘を終え、あとは撤退するだけなのに。


脚に大きな怪我をしたテンテンを支えていたネジの白眼で見えたのは、四つの敵の影。




「…敵が来ている」


「そんなっ…!さっき全員倒したじゃない!」


「おそらくは増援だろう」




会話をしながら木々を飛びながら森の中を進むも、気配はどんどん近付いてくる。


ネジは一旦木から降り、その木の根元に彼女を寄り掛からせるように座らせた。




「ここで少し待っていろ」


「一人で四人も相手するっていうの?そんなの無茶よ!相手の強さだって分からな…っ」




大丈夫だから、とでも言うように触れるだけのキスをして。


ネジは何か言いたげなテンテンの腰から巻物を外して、それを彼女の膝に広げて置いた。




「万一敵が来たら、今あるだけの忍具を全て口寄せして使え」


「…分かったわ」




その返事と共に、ネジは地を蹴って敵の気配のする方へ向かった。








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