V
□キミシダイ
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時刻が午前一時を迎えようとする頃。
二人は同じベッドに寝そべり、時たまクスクスと笑い合いながら喋っていた。
「ねえ、もっと喋ろうよ。他に話題ない?」
「俺に話題を求めるのなんてテンテンくらいだぞ…。そうだな、この間のリーの話なんだが、」
そうして数刻の間は話が続いたものの、寡黙なネジが捻り出した話題も「リーらしいわね」とテンテンが笑いながら吐いた言葉で終わってしまった。
「ネジー、次の話をしてよ」
その間の沈黙に耐えられず、テンテンが口を開く。
そんなテンテンの様子にネジが軽くため息をついて、ぐいっと彼女を抱き寄せた。
「喋らなくても良い事、しようか」
「んぅ…っ!」
刹那、息をする間も無いほどの彼からの唇が降ってくる。
舌を絡め、唇を離す頃にはお互いの肌が上気してほんのり紅くなるほどに。
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