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□特別
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久しぶりの単独任務が引っ越しの手伝いなど、全くもって予想もしてなかった。



上忍にもなって引っ越しの手伝いかと愚痴を吐きそうになるのを堪えて、渋々取り組んだ任務を終えたのは日が落ちた頃。


想像以上に単独での引っ越しの手伝いはかなり大変なもので、疲れた身体を引きずりながらネジは帰路についた。


すると、忍服のポケットから普段はしないような金属の音。


ああ、忘れかけていた、と彼はそれを手に取った。



『これ、今日のお礼です!良かったら彼女さんにでもあげてください』



今日の任務は引っ越しの手伝いというより、店の移転の手伝い。

依頼者は女性向けのアクセサリーショップを個人経営する若い女性店員だったのだが、任務を終えた時にお礼と言って手渡してきたのが今ネジの手の中にあるピアスだった。


色とりどりの小さな石でハートが描いてある、いかにも女性が好きそうなピアス。


彼女さんにでもあげてください、という依頼者の言葉を思い出し、帰宅する前に今日は非番だと言っていたチームメイトかつ彼女の家に寄って帰ることにした。







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