短編

□狂人思考
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たまに不安定になると俺には頼ってきたりはするが、何かにあたったりはしない。問題があったら相談ぐらいは少しはするが、自分で全て片付けようとする。
圧力を受け流す方法を知らない訳ではないが、それをしない。
否応なしに問題が積み重なっていく山上に演技をする余裕は無い。
「さて、そろそろ帰ろうか?」
「今日はバイトもないんだろ?ウチ来るか?」
「ほら、やっぱり優しいじゃん?嬉しいけどたまには家で過ごしてみるよ。」
「そうか…。じゃあまた明日な。」
「おう!じゃあな〜。」
俺が心配しないように元気そうな顔をしていたが、家にいるのは辛い筈だ。それでも問題解決の為に家の状態を観察するのだろう。努力を絶やさない男だ。それが自分だけを犠牲にする方法だとしても。





俺は変人だ。イカれているんだ。ネジがぶっ飛んでいるんだ。
ただひたすらに人を殺したい。そこに理由は無く、目的も無い。
医学的知識の供給ではなく、人体描写の構成知識の追究などでもない。ついでに魚屋や肉屋になりたい訳でもない。
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