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□退魔師列伝 魔刃朱殺 第三話A
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なんで俺を待っているのか?
それは解らない。けど話し合いをしたいわけではないだろう。じゃあ、あとするコトといったら…。
「飯食わないのか?」
「……。ちょっと出かけてくる。帰ってきてから食べるわ。」
「そうか。」
そして四阿サンはキャンディに手を伸ばす。
いつでも食ってるんだなぁ。
さっき買ったナイフを袋から取出し、衣服の中に隠し込む。
刃化の能力があるとはいえ、普通の物を刃化するよりは元々刃物だった方が切れ味は増す。けどナイフってけっこう高いからなぁ…。
硬い物があればある程度のことは出来るから今度ヴェトナムの罠戦法とか調べようかな。俺なら大した材料じゃなくても作れそうだし。あっ、でも卑怯っぽいな。まぁ兵法ってことで。






「クソっ!ここにもいない。」
アイツのいそうな場所をてきとうに見てまわったが、全く見つからない。
路地裏や廃工場などなど。かなりの範囲を歩きまわった。そして、最初に出会った場所。公園にきた。
この公園は周囲が木々で囲まれており、全体的に不気味な雰囲気を纏っている。よくない噂まで流れていて夜に来る人間は滅多にいない。
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