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□退魔師列伝 魔刃朱殺 第三話@
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「お、自販機あるじゃん!おごって。日本のモノはなんでもウマいって話しだからな。」
ここにも話しを聞かないヤツが一人…。
「自分で買えよ。」
「こっち来たばっかで両替してねぇんだよ。ほら」
そう言ってポケットからお金を出した。
「外国のカネ?」
「そ。まぁ、そんな訳だからおごってくれよ。」
「分かったよ。何飲む?」
「なんでも良いよぉ。」
「一番ズルイ答えだな。」
「ヒャハハ。」
ベンチから少し離れた所に自販機がある。外灯なんかよりよっぽど眩しい。現代ではこれも公園の雰囲気の一つになるだろう。
ピッ、ガシャン
俺が飲みたいのとビリーとかいうヤツので2本買った。
「ハイよ。」
「ありがと〜。」
ビリーは缶を開けるとゴクゴク飲みだした。
「ヒヒャ。やっぱり日本のモノはウマいな。」
「誰に訊いたんだよ?日本のモノはウマいって。」
俺も缶を開けて、飲み始める。
「誰だっけなぁ…。ずっと前に誰かに訊いた。」
てきと〜な奴め。
「つーか誰から日本語習った?やたら饒舌じゃないか。」

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