読物

□退魔師列伝 魔刃朱殺 第一話
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それを人指し指と中指で受け止める。
「怖いねぇ。よく言うよ。こっちは気付いたら寝てたって感じなんだ。何者だアンタ?」
「百鬼夜行ってトコに所属しててね、いわゆる妖怪を殺してる。そこじゃあ『魔』って呼んでるけどね。」
「なんかスゴイ話しだな。でも嘘じゃなさそうだし。」
「あぁ、嘘じゃないよ。ところで名前は?」
「刃内・寥(ジンナイ・リョウ)だ。そっちは?」
「四阿・譲巳(アズマヤ・ジョウシ)。」
「そんで四阿サンの口に咥えてるのは何?」
「これはチュッパチョップキャンディと言って、キャンディに棒が付いていてとても便利だ。味は様々の果物の味の種類がある。昔はただの棒付きキャンディだったが、歴代のトップレスラーMr.チョップの好物と発覚してから改名されたらしい。」
「へぇ…そうなんだ…。」
かるく愕然とした。
普通は味とかの説明だけなのに歴史まで語られた。
「俺も聞きたい事あるんだけど」
「あぁ、どうぞ」
「アレやったのは一度だけか?」
アレ、というのは昨夜、寥がしていた事である。
「それは、さっきの百鬼夜行の話しを疑わなかったのと関係があるんだ。」







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