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□退魔師列伝 魔刃朱殺 第六話E
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何故か二人とも黙ってしまった。そして俺は、何だか恥ずかしくて美作サンの顔を覗き見ることすら出来ない。
美作サンは何を考えているんだろうか。
「もし、このまま見つけられなかったらどうしようか?」
「…えーっと……」
「このまま…二人で、花火観るのも有りだよね……?」
「うん、そ…」
「寥!こんなとこにいたのかっ!?」
「冬人っ!?」
「雲素(ウンソ)?」
「なんでお好み焼き屋に来なかったんだよ?」
「行ったけど冬人が来なかったんじゃねーか!」
「はぁ?何言ってんだ!?それよりもあの後大変だったんだぞ!」
「寥〜!やっと見つけた〜。」
「秋人!」
「いや〜悪いな〜。中学の時の友達と会ってさぁ、ついつい話しが弾んじゃったよ〜。」
「あ、それでか。急にいなくなったからビックリしたよ。」
「聞けよ寥!さっきえらい目に遭ったんだぞッ!」
「あーっ!!寥だー!助けてー、劫がいじめるのー!!」
「な、何もしていないだろう!」
「お前らいったい何してたんだよ?」
急にみんな集まりだした。祭りの喧騒の中でさらにここだけ際立って騒がしくなる。
そして生雪と劫はなんとなく仲良くなってないか。
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