短編
□EVERYBODY HAS THE DEVIL ON INSIDE①
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僕はいつも音楽を聴いていた。
特別音楽が好きという訳ではない。時間をもて余しているからだ。
趣味もなく際立った嗜好もない。そして親友と呼べるような友達もいない。学校に行ってする事は勉強くらいだ。その勉強も嫌いだ。
だからいつも音楽を聴いていた。他にすることがないからだ。そして探そうともしていない。
てきとうにレンタルショップであさっては借りたＣＤを携帯用ミュージックプレーヤーに入れている。雑多な音楽が無秩序に流れ続ける。きっとこれを聴いた人は、ただ何でも良いから音楽を聴いていたいのだろう、と思うはずだ。事実、そうなのだから。
音楽に無頓着な僕でも一曲だけ気になった曲があった。
ＣＲＹ６というバンドの“ＤＥＶＩＬＥ ＭＩＮＤ”
昔の洋楽らしい。英語で何を言っているかまるでわからない。だけど妙に響いてくる。これが好きな音楽ということなんだろうか。