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□退魔師列伝 魔刃朱殺 第六話D
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「…フランクフルト、奢ってもらって無いんだが。」
「うるさぁい!後回しだそんなもん!勝負だ勝負!!」
「わ、分かった。」
ゲンゴロウゲーム。どう見ても怪しい。だって、屋台から看板、仕掛けまで全部手作りっぽいもん。ちゅーかよくよく見たら店員が外人じゃん。東南アジア系と見た。怪し〜。なんとなく挙動不審だし。
それで景品が花火の特等席なのか不思議だ。そーゆーのって主催者とかがやりそうじゃない?
「生雪。」
「うぇ?」
「どっちからやるんだ?」
「俺から!」
……ってしまった!つい考えないで答えちゃった!なんかこう、展開的に後にやった方が勝てそうな感じなのに。
まぁ、しょうがない。やってやろうじゃないか!
「お、俺はお祭り上級者だからさ。初めてやるものも余裕なんだ。だからお手本を見してあげるよ。」
「……あ、あぁ。頼む。」
うさんくせー、と言いたそうな雰囲気。
へっ、今に見てろ!
「おっちゃん!」
「イラッシャイマセ。」
「一人ね!一回!」
「300円ニナリマス。」
「あいよ!」
「ゲンゴローヲ、網デスクッテ真ン中ニ入レルダケ。」
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