**words**
□未来予約します
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お前の未来に俺はいるのか。
それが堪らなく、どうしようもなく不安に思う。
万事屋にいるだけじゃなくて俺の傍にいてくれよ、新八。
「いきなり何言ってるんですか?」
「だーかーらー、付き合ってくれって言ってんの」
「意味がわかりかねます銀さん」
「俺の傍にいてくれよ」
傍にいたい、なんてそんな傲慢な事は思わねーよ俺ぁ。
これでも自分の事は自分が一番わかってるんだ。
「それは…その…どういった意味でですか?」
「お前なー、ここまで言ったら普通わかるだろ?付き合ってくれって言って傍にいてくれって言ったら…アレに決まってるじゃねーか」
このままぼけ続けられちゃかなわねー。
さっさとうんって言ってくれよ新八。
「いや…意味はだいたいわかりました…。…でも僕は銀さんをそーいう風に見たことがないんでわからないんですけど…」
「これからそーいう風に見てくれよ」
「…うぅーー……」
あれ、もしかしてこれって新八……、照れてんのか?
え、もしかしてこれってアリなんじゃね?
このまま押し切ったらイケんじゃね?
「お前が俺の傍にいてくれたらこれから先、なんでも出来る気がすんだよ」
「っ!……銀さんはなんで僕と付き合いたいって思うんですか?」
「そりゃオメー、好きだからに決まってんだろ」
そういや好きって言ってなかったか。
いきなりしくったな。
あらら、新ちゃん赤くなっちゃってかーわいいー。
「銀さんが僕の事を好き…?」
「なんでいきなり告ってんのって感じだよなぁ?」
「はい…」
とりあえずソファーに座らせよう。
ちなみに隣に座らせてもっと接近して口説こう。
「いきなりじゃねーんだなーこれが。ずっと前から言おうと思ってたんだぜ?」
「そうなんですか?てゆか近くないですか?」
「うん。いーじゃねーか別に」
「……」
そんな考え込まなくてもいーのに。
どっちにしろハイ以外の返事しかもらう気はねーのに。
「なぁ、お前は?俺が嫌い?好き?」
「そっ、そんな究極の二者択一なんですか!?」
「当たり前じゃねーか。俺は今無い勇気を振り絞って告ってんだぞ?究極の質問してんだから究極の選択になるに決まってんだろーが」
もうちょっとかな?
俺から逃げられると思うなよ。
何があったって逃がしゃしねーよ。
「好きか嫌いかで言ったら…そりゃもちろん好きですよ。でもそれが銀さんと同じ好きかって聞かれたらわかりません」
「なるよ」
「へ?」
「お前は絶対に俺の事を好きになるよ。もちろん好きにならせる自信もあるし」
「な、なっ!!」
やばい可愛さだなコイツ。
そんなジリジリ逃げないでくれよ。追い詰めたくなるじゃねーか。
「なぁ、なんで逃げんの?」
「ぎ、銀さんが近付いてくるからですよっ!」
「そんなん、俺はお前が好きなんだから近付きたいって思うのは普通だろ?」
「!!」
何を悩む事があるんだよ。
一生俺の傍にいたら一生幸せにしてやるのに。