私は最強ヒロインです!!
□標的35{白蘭の右腕!!?}
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ミルフィオーレ、本部…
「いまだ信じられん」
「だが、アフェランドラ隊からの報告書によれば信憑性は高い…」
「第一、ジョークで全十七部隊長ミーティングなどやらんでしょう」
広い…とても広い部屋に周りが植物で囲まれたテーブルが一つ…
そこには、十人の黒い隊服と白い隊服を着た人間、八人の筒のようなもので作られた映像のようなもの…これも、黒、白の隊服を着ていた。
「突飛すぎやしませんかね…過去のボンゴレファミリーが……
この時代にタイムトラベルなど……」
今まさに話されている内容は、この時代に来た十年前のツナ達についてだった。
普通じゃないこの現象に多くの人は本当にそんな事があるのかと言う疑問がある。
白蘭「正ちゃんが頑張ってくれたからできたんだけどね。そりゃあもう十年バズーカを膨大な時間をかけて研究してくれてさ」
「十年バズーカ!?」
「あの辺鄙(へんぴ)のボヴィーノに伝わるという、十年バズーカの事ですか!?」
「バカな!!あれはあくまで言い伝えレベルの架空の兵器のはず!」
『…それなら、ボンゴレの死ぬ気弾も言い伝えだと思われてたし、匣だってつい最近までは夢物語だの、おとぎ話だのと言われてた物だったはず…な、白蘭さん』
白蘭「うん、カルマ君の言う通りだよ」
「「「!!!??」」」
「だ、誰だ貴様!」
先程まで居なかったはずの人物が白蘭の右側に、それも、椅子の側面に背中を預けながら此処にいる皆を見ていた。
この様子からすると、誰も気付いていなかったものだと分かる。
『…白蘭さん、俺“貴様”って言われちゃいましたね』
白蘭「うん、それはちょっとダメだね。じゃ、カルマ君…自己紹介してあげてよ」
『オッケー!俺はカルマです。見た通り、白蘭さんの右腕です。だから、白蘭さんの右側は全部俺のだから!そこんとこ宜しく!!』
「な、右腕!?」
「右腕と言うなら2であるユニ様が…」
黒い隊服を着た人がそういう。そう考えるのはごく自然の事。
右腕とは、2の称号を貰うに相応しい人がなるはず…ユニといわれるその人は以前から、その称号を持っていた人物だった。
なのに、いきなり現れた…言わば、“何処の馬の骨とも知れない者”が自分達より上の地位につく。
……それは、多くの人のプライドが傷つけられたも同然だった。
しかし、当の本人…白蘭の向かい側の椅子に座っているユニという少女は、驚く様子もなく、ただジッとしているだけだった。
白蘭「フフッ、ユニはこのまま2だよ。ただ、ユニはブラックスペルのボスだし、ユニ自身はまだ2といっても“少女”である事には変わりない…
だから、そんなユニにかける負担を減らそうとしてカルマ君を“表に出した”んだ。ユニもこれには賛同してくれたよ」
『ま、そういうことだから!』
「ま、待ってください!この者がスパイなどという可能性も…」
これも容易に考えれる事だ。白蘭の右腕になると言う事はそれだけ、一緒にいる時間が長いと言う事。
簡単に隙を作らないとはいえ、何時かはできてしまう。その隙を狙って殺されでもしたら…それは一大事だ。
白蘭「それはないよ。だって僕達…」
「『大学時代からの親友…いや、“心友”だから』」
綺麗にそろえて言う二人。その内容は凄いもの…
この言葉により、他の隊長達の賛成を得ることが出来た。
その後、話し合いも終わり、白蘭は自分の部屋に来ていた。勿論、カルマも一緒に…
白蘭「ねぇ、カルマ…」
『!…了解、白蘭』
サッ
白蘭がカルマのことを敬称無しで呼ぶと、カルマ自身驚いてはいたが、直ぐに何かを察し部屋から消えた…その際、カルマも白蘭を敬称無しで呼んで…
コンコン
?「失礼します」
若い男が入ってきた。その男の隊服は白である。
白蘭「お、レオ君何処行ってたの?部隊長ミーティングに居てくれてよかったのに」
白蘭はダランとソファーに座りながら顔だけを扉の方に居るレオという男に向けながらそういった。
レオはその言葉に慌てたように下っ端だからという理由で断った。
それから、レオからの報告を聞き、レオ自身に第8グリチネ隊と、第11ヴィオラ隊のどちらを日本へ送るか決めるように言う。
レオはちゃんとした理由を言いながら第8グリチネ隊が良いと言った。
白蘭はそれを聞き、第8グリチネ隊を送るように言い、その際、入江には伝えないようにと言っておいた。
それらを聞き、レオがさった後…
白蘭「…彼、どう思う?」
『う〜ん…微かに幻術らしき気配がした…多分あれ、“六道骸”だと思います…』
白蘭「カルマが言うなら確かだね。直ぐやっちゃう?」
『いや、もう少し泳がしておく…それの方が良いと俺は思いますよ、白蘭さん』
白蘭「うん、じゃあそうしよう」
君の言う事は従ったほうが良いからね…カルマ君♪