付録

□標的40{試練開始}
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そんなこんなで次の日。


ツナママ「ツッくーん、癒真ちゃーん、朝ご飯出来たわよー!」

ツナ「はーい、今行くー!」


ツナはツナママにそう返事をし、階段を下りていった。癒真はまだ十年後の姿だったが、周りの皆は気付いていないようだった。

食事をし終わり、癒真、ツナは並中に向かっていた。リボーンがアルコバレーノの試練は、普通に生活をしていれば向こうから来るといっていたので、二人はこうして歩いていたのだ。


『んー!ひっさしぶりの学校だ!何か自分が若くなったみたいで嬉しいわー』

ツナ「何暢気な事言ってんの!?ばれるんじゃ…」

『え、ばれないよ?だって幻術かけてるし』

ツナ「え、幻術!?そんなの出来るの癒真?」

『失礼な、私は最強なんだよ?ね、リボーン』

リボーン「あぁ、十年後の癒真なだけあって最強度に磨きがかかってるぞ」

ツナ「最強度って何!!?」


そのあと、ハル・隼人・武・京子・了平と途中で合流し、ツナは京子に大丈夫だったかと聞いたが…


京子「うん、お父さんとお母さんに嘘付くのは心苦しかったけど、お兄ちゃんに助けてもらいながら…」

了平「あぁ、だが沢田、俺達がピクニックの事を言う前にイタリア旅行に行っていたとなっていた…極限にどういう意味なのだ?」

ツナ「やっぱりお兄さん達も…どうしてなんだろう」

『ん?あぁ、それね。それは私がやったんだよ?』

全員「え?」

『正確には“昔の私”の方がだけどね♪』


その後、学校に足を進めながら、癒真の説明を聞いていた。


『そうだ。まずは今の私はこの時代の私ではないって言っとくね。私は十年後の私だから』

隼人「どういう意味だ!お前は十年後じゃねーだろ!」

武「確かにな、俺達は十年後の癒真を見たことあるが、今の癒真はこの時代の癒真だぜ?」

『見た目だけね?これ、今幻覚でそうなってるだけで、実際の私の姿じゃないから(笑)まぁ、綱吉には見えてるんだけどね』

了平「本当か沢田!?」

ツナ「え、はい。俺には十年後の癒真に見えます」

『ま、これの説明は後々ね。じゃ、続けるけど…正直な話、正一のあの言い訳じゃこの先無理があると思うんだ。

ピクニックに行くなら普通は親の力も少しは必要でしょ?そうしないとしても、大人の人を一人くらいは連れて行かないと…

それに、此処に居れるのは一時的。もう一度向こうに行くにしてもその時の言い訳はどうするのって感じじゃない?もう一度ピクニックだって言ったら…いくらツナママでも疑問に思うはず…そうでしょ?』


皆の顔を見ながら問いかける。皆は少し俯きがちで、明らかにどうしよう…と悩んでいる感じに取れる。


『ピクニックで迷子になったという言い訳を使うと、二回目の遠出は、いくら大人が居ようと出してはくれない。親にすればまた迷子になったら…という考えが頭によぎるから。

でも、元から“付き添いの大人”がいての“旅行”なら話は別』


そこで隼人がふと疑問に思ったことを質問する。


隼人「おい、だったら最初から付き添いがいたピクニックならいけんじゃねーか?」

『じゃあ聞くけど、付き添いの人付きのピクニックで迷子になる?それに、ピクニックだったら普通は日帰り。それは無理があるんじゃない?』

ツナ「確かに…」

『そこで、イタリア旅行にすると、三日間の言い訳は簡単に成り立つ。荷造りの方は、その必要はない旅行ならいける』

ハル「え、ですが荷造りのいらない旅行はないんじゃ…」


ハルの言う通りである。普通は荷造り必須の旅行…いらない旅行はないように思われるが…


『いや、あるよ。多分世界に一つだと思うけど』

京子「一つだけ?」

『うん、その方法は…………神様に世界一の大富豪に“一時的になってもらう”ことで出来る。大富豪ならジェット機や飛行機は一台は自家用であるだろうし、“大富豪さんから”自分の家にご招待するんだったら、荷物は不要。向こうが用意するよ。

後、この方法は綱吉達の周りの環境が他の所と違う事で成り立つ。普通は体験しない“マフィア”の人達との関係…それが一番に挙げられる理由かな。

それに、此処は非日常が日常の世界。これくらいなら不審には思われないはずだと思った。

……“私”だから思いついた案だと思う』


そう、この世界を“あちらの世界”からみていた私だから…
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