付録
□標的39{十年前の世界へ}
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癒真が驚いている時、他の皆(つまり十年前に帰った皆)は、武の家である竹寿司の前にいた。
正一からは、ピクニックに行っていて迷ったという三日間の言い訳にはちょっと苦しい言い訳を教えてもらい、武がそれを言う一人目の人となった。
…しかし。
ガラッ
武「お、親父…ただいま」
武パパ「ただいまじゃねぇ!旅行に行くなら行くと何で言わなかった!!…まぁいい、急に決まったらしいしな、それにまた仕切り直しに旅行に行くんだろう…大変だったな、武」
武「……へ?」
ところ変わって三浦家の前。
ハルは懐かしいといい、少し涙を浮かべながら、ツナ・隼人・京子・了平にお別れをいい、家に入っていった。
そして、京子と了平も、ここで別れるという。それにツナは返事をし、最後は二人と、リボーン・ランボ・イーピンとでツナの家に…
その玄関の入り口で隼人と別れ、ツナ達はようやく自分の家に入った…
ツナ「母さん、ただいま!」
「「ママーン!!」」
ガチャッ
ツナ「ただいま!…お?」
リビングの扉を開けながら、ただいまと言ったが、リビングにはツナママは居らず、ランボ達の顔には不安の色が見え隠れする。
そんな中、ツナは買い物にでも行っているのかと思い、少し考えていると
フゥ太「ツナ兄?」
ツナ「うわっ!…フ、フゥ太か、そんなとこに居てビックリしたよ!」
フゥ太「ツナ兄こそ、何処に行ってたのさ〜」
ツナ「そ、それが…その…ピ、ピクニッkフゥ太「なーんて!僕知ってるよ、イタリアに旅行に行ってたんでしょ?」………へ?」
フゥ太「本当は癒真姉とも行くはずだったけど、当日風邪引いちゃって、仕方ないから他の皆で先に行ってたんだよね!」
ツナ「え、え?」
フゥ太はスラスラとそんな言葉を発していくが、ツナには意味が分からなかった。
なんせ、正一に言われた事はピクニックに行って迷ったという事だけ。正直ツナはこんな内容で大丈夫かな?と、心配していたのだが、イタリア旅行なら合っている所もあるし、辻褄もまだ合う。
しかし、旅行なら次の言い訳が出来ない。そう思っていたのだが…
フゥ太「それに、今日帰ってくる予定じゃなかったのに、向こうでトラブルがあって、仕切り直しするんだよね!癒真姉も、今度は一緒に!!」
はぁ〜、僕もイタリアじゃなかったら行きたかったな〜
フゥ太の最後のこの言葉は、ツナには届かなかった。
何故、こんな話が出来ていたのだろう。一体誰が…
そんな言葉がツナの頭に反響していた。
フゥ太「ママンならベランダで洗濯物を干してるよ!ツナ兄、まだママンに帰ったこと言ってないんでしょ?」
ツナ「あ、あぁ、じゃあ、行ってくるよ」