海賊日記
□非常識人U
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さっきから引きつった笑いが止まらない。
「海賊って嘘でしょ?」
『本当よ。』
「・・・だってこの世界にいるわけないじゃん。」
『私がいるじゃない。』
ハハハハハハハ。
**ちゃんは真面目な顔をして自分が海賊だという事を訴えている。
『・・・身元を明かせばいいんでしょう?』
フッと笑った**ちゃんはこれまた美人。少しは分けろよその美貌!
『名は**。元海軍中将、今は億超えルーキーの一人、トラファルガー・ロー率いる“ハートの海賊団”の仲間。出身はグランドライン。』
私の目を見て簡潔なプロフィールを話してくれたけど・・・聞いたことのない単語ばかりで正直理解不能です。
そして、と言った**ちゃんの口からは
『“メモメモの実”の能力者。』
またもや知らない単語出現。
「**ちゃん、知らない単語ばっかなんですけど・・・。」
『?』
「“ぐらんどらいん”とか、“トラのハートの海賊集団”とか・・・」
『(トラのハートの海賊集団・・・?)グランドラインを知らないはずはないでしょう?だってこの島が浮いている海自体がグランドラインだもの。』
「いやいやいや、日本は太平洋と日本海の間にあるんだよ?(確かそうだった気がする!)」
今度は**ちゃんが疑問符を浮かべてしまっている。
『“日本”?聞いたことなかった・・・』
「え!?嘘!世界的に日本って知られてるんじゃないの!?」
日本の未来が危ういぞこりゃ!
そして一つ、こんな私でも気づいたことがある。
「ねぇ**ちゃん、」
『ん?』
「このまま、いちいち問答を繰り返してたら埒明かないと思わない?」
『・・・・・確かに。』
お互い苦笑しながら、食べ終えた夕食の片づけをした。