海賊日記
□常識は通用しない
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『ドフラミンゴ、そろそろ私に行き先を教えなさい。』
「俺に命令するたァ、偉くなったもんだなァ?」
狭い甲板に立ち、複雑な私の心境とは裏腹に光り輝く海面。
ドフラミンゴは小船に積まれていた小樽に座り、口角をニヤリと吊り上げる。
『海賊に説教される筋合いはないわ。』
「フッフッフ。・・・**中将よォ、『私はもう海軍から抜けたの。その呼び方はやめて。』
「そうか、そりゃァ悪いことをしたなァ。」
心にもない言葉を口にするドフラミンゴとの会話には埒が明かないということを学んだ私は、そこからドフラミンゴとの会話をやめた。するとドフラミンゴは一方的に私に質問を投げかけるようになる。
「お前ェとセンゴクとの関係は?センゴクの側室か何かか?フッフッフ・・・!」
くだらない。そう内心思いながら、どこまでも続く海原を眺める。
「**、お前ェは海軍をやめたと言ったが、どうやらガープやセンゴクもやめるらしいぜ?一体どういう関係があるんだァ?」
『!!』
ガープ中将とセンゴクさんも辞める!?私がセンゴクさんに言ったときには何も言ってなかったはず・・・。
『その情報、いつ手に入れたのよ。』
「やっと口を開いたか。全く頑固な嬢ちゃんだ。」
『言いなさい!!』
彼らは私の親のようなもの。その人たちが、海軍の代表的人物である彼らが海軍を辞めるなんて・・・
目くじらをたてる私を楽しそうに見つめ、舌なめずりをするドフラミンゴ。
「俺がお前を見つける前に小耳に挟んだだけだ。もともとあのジジイ達はあの戦争を期に死ぬか辞めるかの選択肢しかなかったと思うぜ?フッフッフッフ!!」
『・・・あなたの予想なんて聞いてないわ。』
でも、白ひげと同じように、彼らもそれなりの覚悟があったんだ。他の海兵たちも同じだった。
・・・私には、覚悟はあった・・?
「そろそろ着くか。」
ダンッ、と小樽から降りたドフラミンゴの見つめる先には、小さな小さな島が。
『あんな所に何があるの・・・?』
「少しは興味が湧いたか・・・フッフッフ・・・」
(こりゃァ、いい人材を連れてきたもんだ。)