合宿編

□合宿の王子様(6)
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「ようやく、一日が終わった…」


お風呂に入り、現在は寝室。


「疲れたな」


姫ちゃんと月夜ちゃんがベッドに寝転んで会話をしている。


この合同合宿は、三日間ある。

氷帝、立海、青学、山吹……そして、成り行きで決まった四天宝寺。

一日目はどうにかなったが、二日目となると
練習試合が絡んできて色々大変となる。


「あ、ねぇ恵美」


『ん?』


家から持参したぬいぐるみを鞄から出していると、恵ちゃんが話しかけてきた。


「好きな人、できた?」

『へっ?』


ふふっ、と微笑みながら聞いてきたものだから
思わず間抜けな声が出た。


「その様子だと、出来たみたいだね」


『………』


だんだんと顔に熱が上がるのがわかった。
きっと、今は真っ赤だ。


「………私もいるんだ」


『恵ちゃんも?』

「うん」


「恋ばななら入れてー」


私達の話に姫ちゃんと月夜ちゃんが混ざった。

桜乃ちゃんも会話に入る。


「誰かは…教えないけど」


唇に人差し指を当てて、秘密と言った。


『私も言わないでおこうかな』

「何となく想像はつくけどね」


『えっ』


恵ちゃんの言葉に、二人が笑った。


「恵美のとこの部長さんでしょう?」


くすくすと笑う恵ちゃんに、静かに頷いた。


「あたしは忍足先輩なんだー」


「オレは宍戸先輩だ」


桜乃ちゃんは?と聞くと、小さな声で教えてくれた。


この合宿、色々と大変だけど
こうしてマネージャーだけで話し合うのも楽しい。

明日からは頑張ろう。







合宿と恋ばな。
(みんなの恋、叶うといいね!)
(姫、オレは恋じゃないから)
(恵美、応援してるから)
(ありがとう!)

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