合宿編

□合宿の王子様(1)
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「やって来ました、合宿場!」

「騒ぐなよ姫」



先日、跡部先輩に《信頼できる相手を二人連れてこい》と言われ
悩んだ結果。私が選んだのはこの二人だった。


何故、信頼できる相手を選ぶのかと聞いてみると
合宿へ行く為の補助をしてもらうとのことだ。

他の学校からもマネージャーが来るみたいだけど。


「遊びに来たんじゃないからな」


月夜ちゃんが残念そうに呟く。

何故なら可憐ちゃんは、家の用事で残念だけど来られないからだ。


「大体、集まってきたな」


三人で居ると少し離れた所で跡部先輩が喋っている。


「恵美、ちょっと来い」


そう言われて手招きされたので、二人と一緒に向かった。




「ちらほらと合宿に参加する奴らが集まってきている。マネージャーはお前達の三人と青学の竜崎だけだ」


『竜崎?』

「ああ。青学のマネージャーだ。
お前らには、俺達部長と同じく紹介しなきゃならねぇ」


『自己紹介…ですか』

不安になったのは、今更ではない。


******



「跡部」


恵美達が離れて行ってから、馴染みのある面々が俺らに姿を現した。



「久しぶりだな、跡部。合宿では世話になるぞ」

「合宿に呼んでくれて感謝するよ、跡部」


青学の部長 手塚と、立海の部長 幸村。
今回合宿に参加するのは青学、立海、山吹に俺達氷帝。

山吹の奴らは、とっくにこの合宿場に来ており
時間待ちをしている。



「ああ」



「暇だから何かしようよ。あたし、鬼ごっこがいい」

「いいぜ、お前だけ集中狙いで追いかけ回してやる」


月夜ちゃんが薄く微笑んだあとに姫ちゃんを追いかけ出した。




「あれが、跡部のとこのマネージャー?」


「………恵美だけな」



はあ。とため息をついて
鬼ごっこをするマネージャー達を一瞥した跡部だった。





合宿の幕開け。
(月夜が怖い!)
(待ちやがれ姫!!)
(楽しそうだな…)

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