戦場の赤い悪魔
□Lost diary 〜クルル主役作品〜
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俺は自分のラボに篭り、身の回りの整頓をしている所だ。
こう見えても、エントロピーが増大しまくっているような所で繊細な仕事は嫌なんでね。
常にベストを尽くすのが俺様の流儀ってやつだ。ベストを尽くすのに、
周りの環境がベストじゃなかったら、それこそ本末転倒ってやつだ。
それにだ、扱うウィルスや生物には、細菌や雑菌に極端に弱いやつもいる。
舞い上がった埃に貴重なサンプルを失くしたくわねぇ。
何より、そんな三流のダセェアクシデントなんぞ、この俺のプライドが許さねぇ。
俺様のラボは発明品やコードやコンピューターでごった返していると、
他のケロロ小隊のメンバーはイメージするだろうが、それはあくまで見た目の話だ。
空気は深緑の森のように澄んでいて、ほぼ完全に無菌状態だ。
そこいらの大学の無菌室より、数倍も綺麗なはずだぜ。
もちろん空気中の菌やら汚れやらを体に引っ付けてくる来客
―――オッサンとか―――には気付かれないように、
殺菌消毒をさせてもらっている。俺様のラボに足を踏み入れた途端、
無臭の俺様特性の殺菌剤を散布させてもらっている。
霧みてぇなやつだから気付かれる事もないし、もちろん人体に悪影響は0%だ。
むしろ来る前より清潔になるんだから、逆に健康になるかもなぁ。く〜っくっくっく。