戦場の赤い悪魔

□後片付けはしっかりしましょう!
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ガルル小隊に割り振られたフロア。
その中にあるトロロの部屋。
彼の部屋は大量のジャンクフードの包みゴミが散乱しており、見るも無残な状況になっていた。
しかし、部屋の持ち主であるトロロは一向に気にした様子ではない。
それどころかパソコンをいじりながら新たなジャンクフードを取り出している始末だ。

__その光景を目の当たりにしたガルル及びにプルル、タルル、ゾルルは絶句した。__
このような場所でもなぜ普通に行動できるのか、と。

あまりにひどすぎる事に衝撃を受けたが、このままではいけないと我に返る。
一番初めに正気に戻ったプルルが怒りを爆発させる。
それもそのはず。
看護長という任務は小隊員の健康を守ることだ。
ジャンクフードはあまり健康的な食べ物とはいえないし、なおかつ大量に食べるトロロに対して食事制限をかけていたはずなのだ。

「ちょっと、トロロ!これはどういうことなのかしら?
たしか1日1個までと決めたはずだけど?
どう見たってそんなペースで溜めたものには見えないけれども」

「そうっすよ、トロロ」
「・・・同・・じく・・・・」

いつの間にか復活していたらしいタルルとゾルルも同意する。

「プ〜、なんだヨ。
誰にも迷惑かけてないんだからいいでしょ?」

そういえば、大抵相手が引いてくれるのだが今回は違った。

「いや、片付けなさい」

「嫌だシ!」

ピリピリとした空気が場に流れる。
その空気から逃れるようにガルルとトロロ以外の3人はそっと部屋を出て行った。
おそらく全員が掃除に借り出されるのだろうと思いながら・・・。





ややあって、掃除用具を用意しようとしていた3人の前を猛スピードでトロロが外へ駆け抜けていった。



「なにかあったのかしら?」
「追う・・・か?」
「そういえば、中尉はどうしたっすかねぇ」

思案している間にトロロの姿は見えなくなっていた。

「取り・・・あえず、ガルルのところへ」
「ええ、いきましょう」
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