題
□06:さよならは言わない。
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出会ってしまえばいつかは来る別れ
そんなのわかりきってる事なのに
辛くなってしまうんだから不思議
でも出会えた事に後悔など無い
たくさんの愛と幸せをくれた彼に
「ありがとう」
ゆっくりと閉じる目蓋
ゆっくりと抜ける力
ゆっくりと消える温もり
「レン・・・今までお疲れ様」
ソファーで眠り床へと落ちた彼の手を取って
細くて綺麗な指に自分の指を絡ませ握る
いつもこれが当たり前
握り返してはくれないこの手も
もう呼んでくれない声も
冷たく冷えた身体も 全部
大好きな 大好きな 私のレンだった
髪に触れ優しく撫でる
次で会う時は 貴方じゃない
でも 貴方が初めてあったときのように
『鏡音レン、よろしくねマスター』
同じように微笑んで
私の前に現れてくれるって 信じてる
だから さよならは言わない。
またね 鏡音レン君
私の 愛しい 愛しい人
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