短
□幻になればいい(悲恋)
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暗闇に響く水音
水面に落ちる 雫の落ちる音?
それとも 誰かの
涙の 落ちる音?
ゆっくりと重い目蓋を開けると
見覚えのある天井が暗闇の中薄らと見える
「・・・オレは、もう・・・」
再び目蓋が閉じた時
本当の終わりが聞こえた
「さよなら」
そこにはオレが愛した人がいて
もっと一緒に 傍にいたかった
オレにココロをくれた
今すぐにでもこの体を起こして抱きしめたい
でも消えかけているその身体は もうダメで
<<アンインストールヲ開始シマス>>
禁忌に背いたのは 正真正銘オレで
苦しむのは オレだけでいい
ここで、現実に戻すのならば
今まで すべてが 幻になればいい
オ願イダカラ 笑ッテ・・・・
マスター・・・