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□暑い日の楽しみ方
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暑い日の楽しみ方


「ディアッカ、暑い」

「そーね」

「だから、暑い!!」

「俺も暑いぜ?」

「じゃあなんでくっついてくるんだよ!!」

今日も夏の日差しは半端なく強く照り付けていて、本当に暑苦しくてたまらない。
なのに昼間っからべたべたとくっつくディアッカに、アスランはもうキレる寸前。
ぶっちゃけ、クーラーをつければいいとディアッカは思う
だけど、アスランはそれを嫌がる。

曰く、勿体ないとかなんとかうにゃうにゃ…。

そういう割にはアイスを食べたいだのなんだのと我が儘を言って、自分だって明らかに暑がっているくせに。

「なぁ、クーラーつけよう?アスラン」

「……」

むすっ。

さっきから何度も提案しては、何度も無視される。

というか、いつも。

だから、自分が暑苦しくくっつけばアスランもクーラーをつけたくなるんじゃないかと、これは穏便にクーラーにありつこうというディアッカなりの作戦で。

まぁ、同棲を始めた最初の夏から試し続けて、成功したことは一度もないんだけども。

それでも。
アイスを食べさせろとか、うちわで扇げとか、そんなアスランの我が儘を聞くのを結構楽しんじゃっているのも事実。
そうそうどうにかしようと思ってもいないあたり自分自身問題ありな訳で。

しかも。

クーラーをつけなければ何故か必ずディアッカがくっついてくるから、クーラーを拒み続けているというのが素直じゃないアスランの本音。

実はそれに気付いているくせにまだ今年は気付かないフリを続けようとしちゃっていることも確か。

相当俺、アスランにメロメロなんだなぁ…とか思いつつ。
でもやっぱり、クーラーをつければもっと密着できるということにそろそろ気付いて欲しいなと、猛暑が予想される今年の夏にすでにバテ気味なディアッカ。

そんな彼の葛藤に気付いたアスランに、「早く言えよ馬鹿!」と罵られるのはきっと、まだまだ先のこと。

それまでは我が儘であまのじゃくな恋人を思い切り甘やかしてやるしかないな、とディアッカはアスランにばれないように苦笑した。



おわり
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