短編
□愛してるなんて
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「そんなはずねぇだろ!」
江戸の町で、不知火と会った。
不知火が語るえげつない薩長のやろうとしている事に声を荒げた俺に、不知火は俺以上の剣幕で叫び返してくる。
「勘違いすんなよ。俺ははっきり言って、てめぇら人間が作る歴史になんて興味はねえ」
そこまで言った後、一瞬悲しげな顔をして、言葉を続けた。
「ただ、あいつが…」
「俺が気に入ってた男が作りたかったのは、そんな国じゃねえってことはわかる。……てめえに言われなくてもな」
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