1号

□帝国学園休憩室にて
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鬼道は目の前にそびえ立つ巨大な建物を見上げていた。

高さも去ることながら、左右にも大きく広がる無機質の壁。
遠くが霞んで見える長い通路も灰色の冷たい鉄骨で支えられている。
何処を見ても色の無い世界は何とも言えない威圧感を全身で感じさせられる。
かつての栄光をなお残し、王者の名に相応しい威光を放っていた。

「何度来ても圧倒されるな。ついこの間まで毎日通っていたと言うのに」

そう独り言を呟くと、無機質の塊--帝国学園に足を踏み入れた。


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