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□気になる人
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「今日はいいお天気だね」

「ワン!」

祈里は犬に話しかけながら散歩していた
今日は晴天
真っ青な青空が広がっている
何時もの散歩コースを歩いていた祈里だが、今日は何時もとは違っていた
「あっどうしたの!?」

一緒に散歩していた犬が急に走り出したのだ
祈里は犬に引っ張られる形で走っていた
犬は目標を捕らえたのか飛び付いた
飛び付かれた男性は小さく叫び声を上げ、倒れた
祈里は慌てて犬を男性から退けて謝った

「ごっごめんなさい」

「いや、大丈夫…あっ」

「えっ?」

男性は何かしまったと言う顔をした。
祈里はどこかで見たことがあるような顔だと思ったが中々名前が出てこない…
うーんと唸っている祈里だが犬は男性に懐いているのか顔をペロペロ舐めている

『…悪い人ではないよね』

祈里は動物に好かれる人に悪い人はいないと思っている
名前は出てこないがこの人はいい人だよね!
と自分の中で自己完結した祈里は男性に手を差し延べた
男性は大丈夫と言って犬を抱きながら立ち上がった

『カッコイイ人だなぁ…』

祈里は顔を赤らめて男性を見ていた
男性はジーと見られて気まずい感じて目をうろちょろしている
先に口を開いたのは男性の方だった

「この犬は君のなのか?」

「いっいえ!このコは家で預かっているコで…!家が動物病院なので!」

「そうか…ははっこれだけ元気なんだ、もう退院出来るだろう」

「そうですね!……あの!」

「んっ?」

祈里は赤い顔をさらに真っ赤にし、何か決心したような顔付きで男性に言葉をか
けた
犬とじゃれている男性は祈里の方に目を向けているが神経はどうやらまだ犬のほ
うだ

「あたし…!山吹祈里といいます!その…名前を教えてくれますか!?」

「えっ…?」

「はっ……そのすみません!あたし…その…」

目をぐるぐるにしてテンパっている祈里
男性は少し考えた後、爽やかな笑顔で

「俺の名は西隼人だ」

「西…さん…」

犬を降ろすと隼人はじゃまたと言って去って言った
顔を真っ赤にして祈里はぼーとしていた




『あーびっくりした』

隼人は祈里が見えなくなった所で息を吐いた
本来の姿ではないがプリキュアに会ってびっくりしていた隼人

「まぁ、変装は完璧だからな」

ばれることはない!と言う隼人…
どうやらまた何か自分の中で設定したみたいである

「この姿でいけばまたプリキュアに近付けると言うことだ」

隼人はそう言って館に戻った
手ぶらな隼人を見たイースはお前は買い物も出来ないのか!と言われるがそれは
別の話し…

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