伝線は存在の証

□発光エクソシズム
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放課後、正面玄関から外へ出て校門へ向かうとシスターはまだそこで待っていた。

私は呆れた。
「お前、本当にずっと待ってたのか」
「だって、待ってるって言ったし」
「手が冷たくなっていますよ。大丈夫ですか?」イワノフが横からシスターの手を握る。
「触んないで!!」シスターはその手を振り払った。
昼間の事で怒っているらしい。当然だが。
「あは、まだいたんだ〜。これからみんなで、あたしのバイト先に行くんだけど、お清ちゃんも行くー?」三砂緒はにこにこと笑った。
「苫小ユキを改心させるためなら、どこへでも行くよ!」
「そっか。じゃ、みんなで行こー!」
三砂緒はイワノフとシスターの手を引いて歩き出した。
私は三人の後ろで、また面倒な事が起きなければいいと願いつつ歩き出す。

今日はケモノが現れませんように。
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