Did you sleep well?
□愛の形
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「はー、腹一杯!!」
「「マジで10杯奢らされるとは…」」
空に近い財布を見下ろしながら、ピッコロと二人深い溜め息を吐く。
そんな俺達の財布事情を知ってか知らずか、奴は満足そうに膨れた腹を撫でていた。
「お前は本当に良く食うな。俺とベジータの財布が可哀想だと思わないのか…」
「そうだそうだ!小遣い貯めてガンプラ買おうと思ってたんだぞ!」
「悪ぃ悪ぃ!今度昼のお茶奢るって!」
「「お茶でチャラに出来るとでも!!?」」
馬鹿みたいな内容の会話。
それでも俺達は笑っていて、本当にあの頃の面影は微塵もない。
こんなにも幸せな時間を過ごせるなら、もっと早くに転生を考えても良かったのかもしれないな。
「あ、したらさ、俺ん家この近くなんだ。良かったら寄ってけよ!」
「寄ってけって言ってもなぁ、もう22時回ってるんだぞ?」
「あぁ。迷惑じゃないか?」
「大丈夫、大丈夫!俺ん家居酒屋やっててさ、父ちゃんも母ちゃんも店出てるし」
「どうする、ベジータ?」
「まぁ…なら、少しだけ寄っていくか」
「よし、決まりな!」