Did you sleep well?

□本日は晴天也
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「えーっと、じゃあ手始めに!やっぱ自己紹介してもらおうかなー」


高校へ入学し、無事に式も済んだ。
新しい教室へと入り、担任からの言葉に浮き足立つようにそわそわし始める生徒達。
これから、一体どんな学校生活が始まるのだろうか。
若干楽観的な気分で、自己紹介をし始めた生徒の声を聞きながら窓の外を見る。
俺はこの順番からしたらまだまだだな。
中学時代の悪友達も、今頃同じような時間を過ごしているんだろうか。






「ピッコロです。趣味は読書。宜しくお願いします」






細い声だった。
しかし、俺の思考を止めるのには十分過ぎる程良く通る声。
その声のする方を見てみると、本当に同い年かと見間違う程横顔は落ち着いて見え、背は飛び抜けて高さを主張している。
あの色素の抜けた緑に近い髪や、これまた色を抜いたような焔に劣らぬ切れ長の目。






(お前と同じ者を一人、そしてもう一人)






お前はどっちだ、ピッコロ。



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