Dream ]V
□幸せの理由が僕でありたいなんて
3ページ/8ページ
「18号ー!」
「………………」
「今日はいい天気だけど、向こうの方は入道雲が出ていて雨が降りそうだな」
「………………」
「でも雲の上まで出ちまえば関係な「…しつこいね」
初めて飛ぶのを止めた。
そんなアタシに吃驚して、奴もゆっくりと飛ぶのを止める。
「もううんざりなんだよ。アンタの顔を見るのも、そのしつこいお節介も」
「え、あ…ごめんよ、18号」
「っ謝るな!!」
何をそんなに苛ついているんだろう、アタシは。
何時もみたいに、軽く受け流していればいいだけじゃないか。
でも、もう止まらなかった。
「アタシは一人で居たいんだ!それなのにお前は!」
「………………」
「アタシにどうしろって言うんだ!どうあっても人間に戻れない、どうしようにも孤独で仕方ないのに!アンタが何時までもアタシに構うから!」
「………………」
「だから…っ!!どうすればいいのか、分からないじゃないか…っ!!」
不安で不安で、胸が押し潰されそうだった。
優しくなんてして欲しくない。
このまま一人で気楽に生きていた方が、きっとアタシにとって一番幸せなんだ。
だからもうそっとしておいてくれ。