Dream ]V

□キス一回で許してやる
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「さぁ、俺は言ったぞ。次はお前の番だ」


「…よう言わんわそないな事」


「それは狡いじゃねぇか。話と違う」


「そんなん言うたかてしゃあないやんけ。もう色々あかん事になってんねん。あんたの所為やで」


「はぁ…仕方ねぇな。それなら」


「何やねん」


「キス一回で許してやる」


「………………死ね、アホ」


「ほら、早くしろ。俺は何時でもいいぞ」


「こっち来んな。暑苦しいんじゃ」


「そんな顔真っ赤にして言われてもな」


「暑いから赤いんじゃ。勘違いすな」


「………本当に可愛い奴だな、龍司」


「うっとりすんな、死ね、アホ」


ぐいぐいと寄ってくる桐生を、いい加減にせぇよと腕で押し返す。
それでも引かない桐生に溜め息を漏らし、諦めたように顔を向けた。
目の前の桐生は期待満面で人の顔見とって、こいつも人の事言えへんやないかと笑てまう。
そう思たら、何やもうどうでもようなってもうたわ。


「ちょっ、目ぇぐらい閉じぃや」


「嫌だ。お前の顔が見たい」


「ふざけんなや。このエロ親父」


「夜はもっと凄いぞ」


「止めぇやマジで!!」












惚れた弱みっちゅうやつやろか。
そんなんでももう許せてまうんが不思議でしゃあないわ。
そう思いながら、エロ親父の目ぇを無理矢理隠して口を押し付けたった。
これで文句はないやろ。
なぁ、おっさん。












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