マリオ短編
□Nightmare(ディメルイ+?)
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Nightmare
勢いよく、ルイージはベッドから飛び上がった
早い鼓動と荒い呼吸を整えてから、彼は自分の周囲に視線をめぐらせる
「・・・夢か」
子供のころはよく見た悪夢も大人になるにつれて少なくなってきていた。
こんなはっきりとした悪夢を見るのは、いつぶりだろうか。
まだ収まらない鼓動とともに彼はベッドを這い出ると、覚束無い足取りで歩き始めた。
時計を見ると午前3時。
中途半端な時刻に起きてしまった、とぼやきながら、ルイージはコーヒーメーカーに手をかける。
いまさらベッドにもぐったところで、あの夢が気になって眠れるはずもない
せめてカフェインで眠気を吹き飛ばし、朝まで待とうという考えだった。
しばらく待つと、コーヒーの香ばしい香りが部屋に広がる。
お気に入りのカップにコーヒーを注ぎ、
淹れ立てのブラックを一気に口に流し込んだそのとき
コンコンコン
「?!」
何者かが窓をたたく音がした
口に含んだコーヒーを少し噴出し、慌てて拭うが、音はまた鳴り出す。
ルイージの全身にいやな汗がにじみ出る。
これは、まさか。