マリオ短編
□蛙と爆竹(ディメーン)
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これで何匹目だろうか。
ディメーンの足元には、肉片と化した蛙の残骸が無数に転がっている。
「ふふ・・・」
ポケットから、爆竹を取り出した。
そしてそれをまだ生きている蛙の背にくくりつける。
「成仏しなよ?」
指先から散った火花が、爆竹に点火する。
ディメーンは静かに、蛙から身を離した
やがて数秒後に、破裂音が響き渡る。
赤い血肉を撒き散らして、蛙は蛙では無くなった。
「・・・・」
新たな肉片をじっと眺める。
さっきまで命を持ち、動いていたそれは、
今は小さな痙攣のほかは何も無く、
ただ地面に赤い花を咲かす。
「ねえ、蛙くん」
「命って、なんだろうね?」
彼は、最後の爆竹に火をつけた