マリオ短編

□みがわり。(ルイージ+ミスターL)
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激痛が走ったかと思えば、目の前が真っ白に染め上げられて


彼は、意識の深遠に堕ちた。







何者かの呼ぶ声がして、ルイージはまだ焦点の合わない視線を移動した。
しかし真緑の世界に自分以外の存在は確認できず、彼は軽く首を傾げた。

途端に、眩暈と痛みが肉体を支配する。

「っ…!?」

出所のわからないその痛みは、歪む視界とともにルイージの全身を駆け巡る。
あまりの苦痛に飛びそうになる意識を必死で保ちながら、鋼のように重く、殆ど言うことを聞かない体を動かした。

「…い」

漸く、ある程度体が動かせるくらいまで来たところで、彼はまた何者かの声を聞いた。

「おい」

自分によく似た声質の、男の声だった。

「だあれ?」

ルイージは何の警戒をするでもなく、声に尋ねる。

「…お前だ」
「え?」

不可思議な回答に疑問を感じ、ルイージは少しだけ怪訝な表情を浮かべた。

自分は、今ここにいるのだから。

「信じてねえな」

少しだけ、ほんの少しだけ苛立ちを孕んだ声。

「じゃあ、その目玉で確認しな」
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