drrr!
□first kiss...
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* * *
臨也さんからいきなり「池袋に来ないかい?」と言われ、戸惑ったがいつもの事だから慣れてしまった。
臨也さんと池袋で待ち合わせをし近くカフェに入った。中はクーラーが少し効いていて丁度良く、僕は臨也さんについていき席に座った。
僕達が座った席はソファーの感じの席だった
「俺が奢るから好きな物を頼んで良いよ。」
『え、悪いですよ…』
「良いから良いから、ね?」
大丈夫だよ。と念を押されたのでこれ以上は無駄だと思い渋々引き下がった。
「決まった?」
『はい。えっと…これで…』
僕はメニューを指差した。
「うん、わかった。」
臨也さんが店員さんを呼び止め、注文をした。
すぐに注文した物がきた。
臨也さんが注文したのはコーヒーとケーキのセットで
綺麗なお皿の上に、ガトーショコラが乗っていた。
大人な感じのセットだ。
…因みに僕のは紅茶とケーキのセットで、ケーキは抹茶のシフォンケーキで、生クリームが盛り付けられていて、可愛らしいケーキだ。
『…で、何か用ですか?臨也さん』
「ん?あぁ!特に用はないよ。」
『…え?じゃあ、どうして…』
呼び出されからてっきり、何かあるのかと…
なんなんだこの人は…
そう思い、半ば呆れながら聞き返した。
すると…
「帝人くんに会いたくなったからかな。」
『…なっ///!』
なんて事を言うんだこの人は…
まるで僕が好きみたいな言い方だ…。
「顔紅いよ…♪可愛いねぇ、照れてるんだ?」
ニヤニヤと臨也さんが笑いながら此方を見ている。
『僕、帰りますっ!!』
恥ずかしくなりその場から立ち去ろうとしたが、臨也さんが僕の前に立ちはだかり、僕はソファーに押し倒された。
『…っ、退いてください…』
「やーだ」
臨也さんは酷く愉しそうに笑いながら僕にこう告げた。
「帝人くん。俺は帝人くんが好きだ!愛してる!!…人間は好きだけどそれ以上に帝人くんが好きだ。」
臨也さんはそう言いながら僕に覆い被さってきた。途端に目の前が真っ暗になる、臨也さんにキスされているのだと気付くのに時間が掛かった。
『…ぁ、ひぁっ…』
酸素を求め口を開けば臨也さんの舌がより深く侵入してくる。
クチュクチュと厭らしい水音をたてながら僕の口内を犯す。
苦しくなり、臨也さんの胸を叩くとやっと口を離してくれた。
『はッ…はぁ…///』
「クス…かーわい…」
『可愛くなんかありませんっ!!』
「…涙目で言われても説得力無いよ。」
『…っ、』
ニヤニヤとした笑みを浮かべて臨也さんはこちらを見ていた。
『(いつか絶対に仕返ししてやる!)』
好きな人との初キスは
苦いコーヒーと甘いガトーショコラの味がした。
....end