「皆さん、今夜も元気にラジオ聞いてて下さいね。ホグワーツラジオ、略して」

『ホグラジ!』


〜音楽〜


「あれ、いつもホグラジのフリってハリーやってたのにハーマイオニーがやってる」

「交代でやった方が面白そうだからこれからは交互にやっていくみたいよ」

「へえ。あれ、ハリー静かだねどうしたの?」

「いいいや、なんでもないよ?」

「なんで動揺してるの?」

「べ、別に動揺なんて、」

「?ハーマイオニーどういうこと?」

「貴方、新聞見てる?」

「いや」

「そうよね」

「どういうこと?新聞がどうかしたの?」

「聞きたい?」

「う、うん」

「あのね、原作者がハーマイオニーはハリーと結婚するべきだった。って語ったのよ。それにロンを殺そうかも迷っていたらしいわ」

「え?」

「目が点 になってるわよ。リアルに」

「それ本当?!僕ハーマイオニーと結婚できない上に死ぬかもしれなかったの!僕のポジションって一体何!?」

「私に聞かれても困るわよ」

「ねえ、ハリー!君は親友の妹を弄んで挙句親友の彼女を寝取ろうとする気だったの?!」

「それ、すっごく誤解だから勘弁して!」

「はい、こんな修羅場にゲストのジニーを呼びました」

「どんなタイミング!」

「ハリー、」

「うっ、ジニー。き、君もあのニュースを聞いたんだね」

「ええ、聞いたわ。ハリーが、ハリーがハーマイオニーとけっ、結婚するって、ううっ、うわあああん!」

「わあっ、ジニー泣かないでくれ」

「僕の妹を泣かすなんて!」

「ちょ、なにこれ!本当なにこれ!」

「よし、ハーマイオニーとハリーはそっちの椅子、 僕とジニーはこっちの椅子。さあ、席について」

「ロンったら何を始める気かしらね」

「なんで、君面白がってるの?」

「あら、そう見える?クスクス」

「ジニー大丈夫か?」

「ええ、大丈夫」

「それじゃあ、まずハリー。確かにこれは原作者が言ったことで事実ではないけど」

「そうそう!これは事実じゃないんだって」

「けど、事実になりえることだったには変わりないじゃないか。だから、君は本心ではどう思ってるか誰もわからない。そう、本人しかわからないんだよ!」

「(ロンが主人公みたいに生き生きしてる)」

「って言っても、僕はハーマイオニーに対してそういう恋愛対象としては見てこなかったのはこれも事実だし」

「隣にいるのに冷たいわねハリー。そうはっきりと言われると、女性は傷つくのよ」

「そうよ、女性に対してそういう言い方はいけないわ」

「ジニーまで!いや、えっとハーマイオニーは綺麗だよ?魅力的な女性だとは思うよ」

「ううっ、私の目の前でハーマイオニーを口説くなんて」

「また妹泣かした!」

「ええええ!僕はどうすればいいんだよ!」

「ねえ、ハリー?」

「なんだい、ジニー」

「今回のニュースがなくても私はずっと不安だったの。ハーマイオニーはいつも貴方のそばにいた。私なんてロンの妹だし、」

「おい、その言い方なんかおかしいだろ」

「結構、活発だからたまに女らしくないところがあるでしょ?だから、ハリーは本当はハーマイオニーみたいに綺麗な女性らしい人が好みなんじゃないかって、ずっと、ずっと心配で、」

「そんなことないよ!ジニーは女性らしいよ !いや、こんな言い方おかしいよね。僕にとってジニーはとても魅力的な女性なんだよ。ジニーのその明るい大らかな性格に何度助けられたかわからない」

「私もハリーに何度も助けられたわ」

「あ、あとね。ジニーの笑った顔がすっごく好きなんだ。だから、泣かないで笑ってよ。ね?」

「……ふふ、ハリーったら。そんなこと言わないでよ。恥ずかしいでしょ」

「あっ、ごめん!」

「ハリーご飯食べに行きましょう!」

「えっ、でも、ラジオが」

「ロンがうまく締めてくれるわ!さっ、早く早く!」

パタパタパタ、バタン


「え?」

「行っちゃったわね二人とも」

「僕は何も解決してないんだけど」

「ロン」

「はい」

「ショックを受けたのは貴方だけじゃないのよ。私だって貴方がもしかしたら死んでたなんて思うとすごく悲しいの」

「ハーマイオニー」

「だから、貴方がこうして生きていてくれて本当に良かったと思ってるわ。こんなに貴方のことを心配してる人が他の男と結婚すると思う?」

「え、い、いや、」

「貴方はどうなの?この際だから、はっきり聞くけど私のことどう思ってるの?ハリーみたいにはっきり言ってくれなきゃ怒るわよ」

「わ、わかった。でも、その前にラジオ締めます!パーソナリティのロンと」

「ハーマイオニーと、ってちょっとそれは逃げるのとおな」

「ここにはいないけどハリーがお送りしました!それじゃあ、また次回お楽しみに」


〜音楽〜


「ロンったらいつもそうやって逃げて!なんでちゃんと言ってくれないのよ!」

「ここでは、ちょっと」

「じゃあ、どこならいいのよ!」

「実は眺めのいいホテルを予約したんだけど、ほら、ご飯もまだだろ?だから、これからそこに一緒に行かない?」

「馬鹿!!大好きよ!」


ぎゅむっ!


「ハーマイオニー、く、くるしっ」




20140401






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