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□まじ、紳士。
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僕には気になる子がいる。名前はリリー。妹の方がそう呼んでいた。
リリーはよく僕ん家の近くの公園で妹と遊んでいて一目惚れだった。
妹にちょっかい出してきた悪ガキを回し蹴りで一発KOにしてしまったんだ。
僕は普通の人間とはちょっと違って母親が魔女なんだ。そのことをあの子にも伝えたい。きっと驚くだろうなぁ…
「ペチュニア何回か数えててね!」
あ、鉄棒をやるんだね。
リリーは鉄棒に少し体を預けてからなんといきおいよく回転した。
えぇぇええぇぇえッ?!
回転のスピードが尋常じゃない。
ぶおん、ぶおん、と縄跳びを回しているような音がする。しかも、残像しか見えないという
そして突然鉄棒からいきおいよく吹っ飛び、綺麗に着地する。
正しく10点満点。
「どうだった?」
「早くて数えれなかったよ、お姉ちゃん」
ご最もである。
次にリリーが持って来たのはバットとボール。どうやら野球をしようとしているらしい
「ほら、行くわよ〜それっ!」
リリーが剛速球の球を投げる旅に妹は奮えていた。
バットに掠りもしないよあんな球。
今度は交代。
あんな球遊びなんかより魔法のほうがもっと面白いのに、とかなんとか考えていた。
すると、大きくカッキーンと音がなって我に返れば顔面にドストライクした。
「え、え?きゃー、大丈夫!?」
リリーが驚いて倒れて鼻血を出している僕の元へ駆け寄ってくる。
「ねぇ、大丈夫?君」
「うん、なんとかね」
「お姉ちゃんダメよ。近づいちゃ」
後から来たその妹は何を言い出すかと思えば僕を怪しく睨んだ。
「そいつ、この間からずっと私達を見ていたわ。そういうのストーカーっていうんだよ」
訂正したい。達じゃなくてリリーを見ていたんだ。お前じゃない!
それにストーカーじゃないと僕は思う!多分!
「ペチュニアはいつも疑い過ぎなのよ。きっと私達と遊びたかったんだわ。そうでしょ?」
達じゃないよ、リリーとだよ。と言いたかったが言えない僕はただリリーに話かけられたという嬉しさに頷くしか出来なかった。
「なら、まずは家で手当てしてあげる!」
ぐわっとリリーは僕をお姫様だっこした。僕は驚いて目を見開いた。
「だだだ大丈夫だよ!歩けるよ!」
「いいからいいから。ペチュニアも行くわよ」
「信じられない、こんなの絶対おかしいよ」
「まだぶつぶつ文句言ってるの?それともペチュニアも抱っこして欲しいの?」
「ち、違うわよ!」
真っ赤になってスタスタと僕達を通り過ぎるペチュニア。その時に僕をものすごい形相でしかもかなり悪意をもって睨んで先に行った。
正直、あいつとは馬が合わないだろう。
「もう、ペチュニアったら!ごめんね、いつもはもっと優しいんだけど」
「うん、別に気にしてないよ」
今は君の腕の中で何も考えられないよ。
(君の名前はなんていうの?)(…セブルス…スネイプ)(セブルスね。私の名前はリリーなの。よろしくね)(よろしく…(実は知ってたなんて言えないや))
20110521